産後のトラブル『尿もれ』第3回では尿もれの原因について紹介しました。
産後におこる尿もれの原因は主に3つ。
『膀胱・尿道・骨盤底筋』の癒着による機能低下が主な原因でしたね。
ということで今回は『尿道のことを正しく知ろう』がテーマです。
膀胱と尿道の位置
膀胱は恥骨のすぐ後ろにあり、骨盤内で最も前方にある臓器です。
尿は膀胱が充満すると、尿道という管を通って体外に排泄されます。
大切な外尿道括約筋の働き
尿道は内尿道括約筋と外尿道括約筋によって排泄をコントロールされています。
排尿時に尿道括約筋が弛緩することで尿道が開口し排泄が行われます。
内尿道括約筋は不随意筋といって、自分でコントロールできません。
外尿道括約筋は、内尿道括約筋とは逆で、自分でコントロールが可能です。
腹圧性尿失禁はこの外尿道括約筋の働きが弱くなっている方が多いです。
この筋肉の収縮力を取り戻すことが尿もれ治療には必須です!!
尿道括約筋は出産でダメージをうける!?
妊娠中は大きくなった子宮が膀胱を圧迫したり、尿道と尿道括約筋が引き伸ばされることで尿もれを起こしやすくなります。
出産では、膀胱と尿道は胎児の下降によって圧迫され、分娩時に尿道括約筋は引き伸ばされ損傷してしまいます。
産後の尿失禁や尿を途中で止められない等の症状は、分娩時に尿道括約筋が極度に伸張されたことによる一時的な症状です。産後2ヶ月程度で徐々に症状は消失していきます。
しかし尿もれを含めた排泄の問題が長く続く場合は適切な対処が必要です。
しっかり形態や位置をおさえておきましょう。(^^)