腹式呼吸は副交感神経を優位にする効果があり、リラックスしたい時などに取り入れたい呼吸方法ですが、産後はこの呼吸のやり方に注意が必要です。
間違った方法で呼吸を行うことで、逆に出産でダメージをうけた骨盤底筋や緩んだ腹筋群に悪影響を及ぼすことがあります。
正しい呼吸方法と注意点を紹介していきます。
呼吸と横隔膜と骨盤底筋の関係
☆息を吸うと(吸気)→横隔膜が下降する、
腹部が膨らみ骨盤底筋がわずかに下がる
☆息をはくと(呼気)
→横隔膜が挙上し、同時に骨盤底筋も挙上する。
呼気・吸気による横隔膜と骨盤底筋の動き |
逆の呼吸になっていませんか??
逆の呼吸とは、吸気で胸を張りながらお腹をへこませて、呼気でお腹を前に突き出しながら空気を吐き出す呼吸です。
例えば、ロウソクを吹き消す動作をしてみましょう。
その時に下腹部が膨らんでいる人は逆の呼吸になっています。
逆の呼吸では、圧力が腹部や骨盤底筋に過剰にかかってしまいます。
ぽっこりお腹の方や臓器が下がっている感覚が強い方などは、まずは呼吸方法を見直してみましょう。
正しい呼吸をするためのコツ
正しい呼吸を行うには、背骨をしっかりと伸ばすことが大事です。
体が曲がったり、反り返ったり、肩と骨盤が近づいたりすると、正しい呼吸ができなくなり、お腹も突き出てへこませることが出来なくなります。
先ほどのロウソクを吹き消す動作を、背筋をまっすぐ伸ばした状態で再びやってみましょう。自然に下腹部が収縮しお腹がへこんでいきます。
正しい呼吸を行うには正しい姿勢を意識することが大切です。
「正しい姿勢」 肋骨~骨盤の長さをKeep!! |
▼肋骨~骨盤の長さが保たれていると、呼吸に合わせて、自然にお腹がへこみます。
▼座っている時も同様に、肋骨~骨盤の長さを保つようにしましょう。
産後は妊娠中の猫背や反り腰などのクセが残っている方が多いです。
正しい姿勢といっても、最初はその姿勢をとることすら難しいと思います。
その原因に、腹筋や背筋の筋力低下、腹筋の癒着、背筋が凝り固まっている、肋骨が硬いなど、産後特有の理由により、正しい姿勢がとれない状態になっています。
まずはそういった産後特有の体の問題を解決することが必要です。
☆腹部や肋骨のコンディショニングなどは過去の投稿記事を参考にされて下さい。
<過去の投稿記事>
>>産後は肋骨が開いてる!?ウエストを作る上で大切な胸郭の動き。
☆この記事を書いたのは福岡の産後セラピストmiyuki